怖がらせるのではなく、対策を。健康な体を維持して、積み立てた資産でいい生活を——これがモットーです。

「水道水は危険!」——そう煽る本や記事は、世の中にあふれています。私も何冊か読みました。
でも、不安を煽られて高いものを買わされるのも、何も知らずに受け身でいるのも、どちらも違うと思っています。
今回は、水道水について公的機関が実際に何と言っているかだけを並べます。そのうえで、数千円で終わる現実的な対策と、浮いたお金の使い道まで一気にお話しします。
WHOの国際がん研究機関(IARC)は2023年11月、PFOA(有機フッ素化合物の一種)を「グループ1=人に対して発がん性がある」に分類しました。もう一つのPFOSは「グループ2B=発がん性の可能性がある」です。
ここで、よく騒がれる他の物質と並べてみます。この表が、この記事でいちばん大事な部分です。
| 物質 | IARCの分類 | 意味 |
|---|---|---|
| クロロホルム(トリハロメタン) | 2B | 発がん性の「可能性」 |
| MX(”史上最強”と煽られる物質) | 2B | 発がん性の「可能性」 |
| PFOS | 2B | 発がん性の「可能性」 |
| PFOA | グループ1 | 人に対して発がん性が「ある」 |
※グループ1は「証拠の確かさ」の分類であって、「毒性の強さ」の順位ではありません。ここを混同した記事が非常に多いので注意してください。
出典:IARC(2023年11月/Monograph Vol.135)これはつい最近の話です。これまで日本では、PFOS・PFOAは「暫定目標値(合算50ng/L以下)」という、いわば努力目標の扱いでした。
それが2026年4月1日から、正式な「水質基準」になりました。つまり——
- 水道事業者に検査の義務が発生(原則3か月に1回)
- 基準を守る義務が発生(合算50ng/L以下)
- PFBS・PFHxAなど他の7物質も「要検討項目」に追加
「お願い」から「義務」へ格上げされた。国が本気で対応を始めた、というシグナルです。裏を返せば、これからは今まで以上に水道水の安全性がチェックされるということでもあります。
出典:環境省 水質基準に関する省令の一部改正PFASが検出された地域は実際にあります。東京・多摩、大阪・摂津、広島・東広島、岐阜・各務原、愛知・豊山町、京都・福知山、兵庫・明石、岡山・吉備中央町、沖縄の複数自治体など。汚染源は基地で使われた泡消火剤、PFASを扱っていた工場、産廃処理場などとみられています。
とはいえ、多摩地域では住民の血液検査で高い値が確認され、取水停止も行われました。「終わった話」ではない——これもまた事実です。
出典:環境省/各自治体調査/報道水道水といえばトリハロメタン。「発ガン率3倍」「MXは史上最強の変異原性物質」と煽る本もあります。看護師目線で、正直に仕分けします。
✅ 本当のこと:トリハロメタンもMXも実在します。MXは試験管の実験(エームス試験)で確かに極めて強い変異原性を示します。そして長期のトリハロメタン曝露と膀胱がんに関連があるという報告も、実はフリンジではなく主流の知見です(最新のメタ解析でオッズ比1.3〜1.6程度)。
❌ 誇張されていること:「発ガン3.66倍」という数字は1970年代アメリカの古い調査が元で、現代の研究とは大きく食い違います。またMXの濃度は1兆分の1(ppt)レベルで、試験管の強さと人体のリスクは別物です(だからIARCも2B止まり)。
🚨 そして、煽り本が絶対に書かないこと:WHOはこう明言しています。「副生成物の基準を満たそうとするあまり、消毒の効果を損なってはならない」。塩素消毒をやめれば、コレラや腸チフスで人が死にます。感染症という”今すぐの危険”は、副生成物という”わずかなリスク”より、はるかに大きい——これが世界の合意です。
ちなみに日本の基準は総トリハロメタン0.1mg/L以下。クロロホルムに至ってはWHOガイドラインより厳しい基準を設定しています。
出典:WHO 飲料水水質ガイドライン/厚生労働省 水質基準/メタ解析(2025)今回の話でいえば——本が「史上最強!」と叫ぶMXは2B。静かに格上げされたPFOAはグループ1。騒がれている物より、地味に規制が動いている物の方が本命だった。これが事実です。
それと、もうひとつ。私は「企業が利益のために安いものを使っている可能性」を疑う人間です。でも、その疑いは公平に向けるべきだと思っています。不安を煽って浄水器やウォーターサーバーを売る側にも、同じ目を向ける。それが本当の意味で「自分で調べて決める」ということではないでしょうか。
- 蛇口に取り付けるタイプ、またはポット型(浄水ボトル)で十分です。活性炭がPFASを吸着します。数千円で買えます
- 選ぶときは「PFOS・PFOA除去」の表示があるものを。JIS S 3201は2020年の改正でPFOS/PFOAが除去対象に追加されました(試験は自主申告の面もあるので、第三者認証があればさらに安心)
- 🔑 いちばん大事:カートリッジ交換をサボらない。活性炭は吸着に限界があります。特に蛇口型は容量が小さい。交換こそが本体だと思ってください。ここをサボると、ただの水道水です
- トリハロメタンが気になるなら煮沸は10〜15分、フタを開けて。※沸騰してすぐ止めると一時的に増えることがあります
偉そうに書いてきましたが、白状すると我が家にはウォーターサーバーがあります。そして正直に言います——割高です。おすすめしません。
屋根のソーラーのときと同じで、「あったら良さそう」で入れてしまったクチです。冷静に計算すると、水を安全にするという目的なら数千円の浄水器で十分足りるんですよね。
仮に、ウォーターサーバーをやめて浄水器に切り替え、浮いた年4万円を新NISAで積み立てたとします。年利6%で20年運用すると——
約147万円※年4万円×20年=元本80万円が、約147万円に(年利6%で試算)
同じ「安全な水」を飲みながら、147万円の差がつく。これが「知っているか、知らないか」の差です。私はこれに気づくのが遅かったので、せめてあなたには先にお伝えしておきます。
安心して 日本の水道水は基準を満たしています。そのまま飲んで大丈夫です
でも知って PFOAはIARCグループ1。日本も2026年4月から法定基準に格上げしました
対策は安い 蛇口型・ポット型の活性炭浄水器(数千円)+カートリッジ交換。これで十分
浮いたお金は ウォーターサーバー代の差額をNISAへ。20年で約147万円
怖がるためではなく、備えるために知る。健康な体を維持して、積み立てた資産でいい生活を。それが我が家の目指すところです。🌿
正しく知って、怖がりすぎない暮らしを。SATUMANでした🌿
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