煽らず・断定せず、一次情報(公的機関・研究)にあたって、自分の頭で考える材料をお届けします。

「合成着色料は危ない」という情報は、世の中にあふれています。強い言葉で不安を煽る本や記事も少なくありません。
でも、私が大切にしているのは「誰かの結論をうのみにせず、一次情報で確かめる」ことです。今回は、着色料(タール色素)について、FDA(米食品医薬品局)・EU・日本の消費者庁・研究論文が実際に何と言っているのかを、看護師の視点で整理しました。
FDA(米食品医薬品局)は2025年1月、赤色3号(エリスロシン)を食品や飲む薬に使うことを禁止しました。動物実験(雄ラット)で発がん性が確認されたことが理由で、メーカーは2027年1月までに製品の作り替えが求められています。
ここで正直にお伝えしたい大事な点があります。FDA自身は「人が実際に口にする量では健康リスクは認められない」としています。それでも禁止になったのは、「動物で発がん性が出た添加物は認めない」というアメリカの法律のルール(デラニー条項)があるからです。「即・人体に危険」というより、“疑わしきは使わない”という国の姿勢のあらわれ、という読み方が正確です。
出典:FDA(2025年1月)アメリカ・カリフォルニア州は2023年、赤色3号・臭素化植物油(BVO)・臭素酸カリウム・プロピルパラベンの4つを食品に使うことを禁じる州法を成立させました(2027年から施行)。州単位でここまで踏み込んだのは全米で初めてです。
出典:California Food Safety Act(2023年)2025年4月、アメリカの保健当局(HHS・FDA)は、合成着色料6種類を2026年末までに食品から段階的に排除していく方針を打ち出しました。対象は赤色40号・黄色5号・黄色6号・緑色3号・青色1号・青色2号(※日本と番号の呼び方が一部異なります)。国全体として「合成から天然へ」という流れが始まっています。
出典:米HHS・FDA(2025年4月)EU(ヨーロッパ連合)では、一部の合成着色料を含む食品に「子どもの活動や注意力に悪影響を与える可能性がある」という趣旨の警告表示を義務づけています。
根拠になったのは、英サウサンプトン大学の研究(2007年・医学誌ランセット掲載)。子どもに着色料の混合物を与えたところ、落ち着きのなさ(多動)が増える傾向が報告されました。対象はタートラジン(黄4)、サンセットイエロー(黄5)、アルラレッド(赤40)など6色素です。
※ この研究は「絶対に害がある」と証明したものではなく、EFSA(欧州食品安全機関)は評価の中で「限定的」とも述べています。ただ、EUが表示という形で”念のための注意”を選んだのは事実です。
出典:University of Southampton / EFSA(2007〜2008年)たとえば赤色2号(アマランス)は、アメリカで1976年から食用禁止ですが、日本では今も使うことができます。さらに、赤色104号・105号・106号にいたっては、ほぼ日本でしか使われていない着色料です(アメリカ・EUでは使われておらず、国際的なリスク評価機関JECFAでも評価されていません)。
「世界の多くの国が使っていないものが、日本では当たり前に流通している」——これは、知っておいて損のない事実です。
出典:消費者庁 添加物部会 資料(2025年)ここが、不安を煽るだけの記事では絶対に触れられない部分です。日本も、ただ放置しているわけではありません。
消費者庁は2025年、これらのタール色素を改めて再評価しました。そのうえで——
・赤色2号:遺伝毒性の試験で陰性。「現行どおり使用を認めて問題ない」と結論
・赤色104・105・106号:海外や国際機関の評価はないものの、日本国内の試験で一定の安全性を確認し、実際の摂取量も少ないと確認
つまり構図はこうです。「海外=疑わしきは使わない方針」/「日本=自国のデータで安全と判断」。どちらが正しいと一方的に決めつけるのではなく、この立場の違いを知ったうえで、自分と家族の分を選ぶ——それが一番大人の付き合い方だと私は思います。
出典:消費者庁 添加物部会(2025年6月・11月)- 原材料表示で「赤2」「赤102」「赤106」「黄4」「黄5」「青1」などの「色+数字」表記を見てみる(これが合成着色料の目印)
- 迷ったら「無着色」「着色料不使用」の表示があるものを選ぶ
- とくに子どもが毎日くり返し食べるもの(お菓子・ジュース・漬物など)から見直すと効果的
- 神経質になりすぎない。「知ったうえで、たまに楽しむ」くらいの余白を持つ
事実① アメリカは着色料の排除へ動き、EUは警告表示を義務化している
事実② 日本は「自国データで安全」と判断し、今も使用を認めている
だから 「危険/安全」の二択で決めつけず、立場の違いを知って、自分で選ぶ
煽られて怖がるのでも、思考停止で受け入れるのでもなく。正しく知ることが、家族の健康とお金を守る土台になります。🌿
正しく知って、怖がりすぎない暮らしを。SATUMANでした🌿
ご質問はコメント欄やXまで!

