オルカン(全世界株)で4%ルールは成立する?米国株との違いと出口戦略

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🌿 この記事を書いた人
田舎在住で節約×投資を実践中のSATUMAN。妻と子ども3人の5人家族で、会社を経営しています。
夫婦で新NISAをコツコツ積み立て中。難しいお金の話を、投資ゼロだった頃の自分に教えるつもりで、やさしくお届けします。
オルカンを積み立ててるんですが、「4%ルールは米国株の話で、オルカンだと資産が尽きる」って聞いて不安で…。本当ですか?
SATUMAN
半分は本当です。過去データでは「全世界株で4%定額」は、米国株よりかなり失敗しやすいという結果が出ています。でも、だからオルカンがダメ、という話ではありません🌿 何が違うのか、どう備えるかを、数字でお話ししますね。

こんにちは、SATUMANです。FIREや老後の出口戦略で必ず出てくる「4%ルール」。ところがこれ、もともとはアメリカ市場のデータから生まれたルールです。オルカン(全世界株式)を積み立てている人ほど、「自分にも当てはまるの?」と気になりますよね。
この記事では、「成立しにくい」という事実と、「それでも過度に怖がらなくていい理由」を、都合のいい話に偏らないように整理します🌱

🔎 先に、結論から。①過去120年のデータでは、全世界株で「4%定額」は失敗しやすい(株60%・債券40%の例:米国4.4%、全世界22%)。②ただし3%にすると失敗率は大きく下がる(3.3%)。③失敗の主な原因は、「オルカンだから」ではなく、取り崩しの最初の暴落と、米国が世界平均より強すぎた歴史。④取り崩し率を下げる・柔軟に変える・暴落に備えるの3つで、十分に対処できます。
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① 4%ルールには「2種類」ある
混ぜて考えると、話がこじれます
📏 ①定額型(トリニティ・スタディの前提)

引退時の資産の4%を、最初の年に決めた金額として取り出し、以降は毎年インフレ分だけ増やして使い続ける方法です。資産が増えても減っても、金額は変えません。

📏 ②定率型

毎年、その時点の資産の4%を取り出す方法です。資産が増えれば使える額も増え、減れば減ります。

この記事で「成立しない」と言われているのは、主に①定額型のことです。

② 全世界株で、4%定額は成立するのか?
1900〜2019年の120年データでの検証

2021年に発表された研究「The Sustainability of (Global) Withdrawal Strategies」は、1900〜2019年のデータで、米国だけで運用した場合と世界全体で運用した場合を比べています。この研究を紹介している記事によると、株60%・債券40%、30年間、実質4%の取り崩しで、結果は次のとおりです。

30年以内に資産が尽きる確率(株60%・債券40%) 5%(安全圏の目安) 米国のみ取り崩し4% 4.4% 全世界取り崩し4% 22% 全世界取り崩し3% 3.3% ※研究を紹介する記事からの数値。配分・期間・条件で結果は変わります
▲ 全世界で4%定額だと、約5回に1回は30年以内に尽きる計算。3%に下げると、米国4%と同じ安全圏に戻ります。
⚠️ 読み方の注意

・これは過去120年の再現です。未来の確率ではありません。

・なぜ差が出るのか:紹介記事では、米国が世界平均より年1.2%ほど高いリターンだったことが理由とされています。つまり、「世界分散が悪い」のではなく、米国が歴史的に強すぎたためです。

・別の国際比較の研究でも、4%が通用しない国が多かったと報告されています。「米国のデータだけで決めたルールを、そのまま他に当てはめるのは危うい」という点は、昔から指摘されてきました。

ネット上では「全世界株で失敗確率26%」「米国株は8.8%」といった数字も見かけますが、条件(株式比率・期間・通貨)で数字は変わります。1つの数字を鵜呑みにせず、「全世界株の定額4%は、米国より明らかに厳しい」という方向感をつかめば十分です。

🌿 SATUMANの本音:オルカンを選ぶ理由は「米国が今後も勝つとは限らないから、世界全体に賭ける」ことのはず。ならば、出口でも「米国が強かった時代の数字」をそのまま信じるのは、少しちぐはぐだと感じています。だから私は、4%を「目標」ではなく、「上限の目安」くらいに考えるのがよいと思っています。
③ それでも、怖がりすぎなくていい3つの理由
「失敗=人生が詰む」ではありません
① 「失敗」の定義は”30年後に資産ゼロ”

この研究の失敗は、何もせず、決めた金額を30年間使い続けた場合の話です。現実には、資産が大きく減ったら支出を少し絞る、副業や再雇用で稼ぐ、といった調整をします。調整できる人にとって、失敗率はもっと小さくなります。

② 3%台にすれば、安全圏に戻る

先ほどの図のとおり、全世界株でも3%にすれば、失敗率は3.3%まで下がります。必要な資産は増えますが、備え方は「数字を厳しくする」だけです。

③ 年金などの収入があれば、取り崩し率は自然に下がる

4%や3%は「生活費のすべてを資産でまかなう場合」の話です。公的年金や再雇用の収入があれば、資産から取り出す額が減るので、取り崩し率は低くなります(株のキホン⑤で、この逆算の考え方を詳しく解説しています)。

💰 年間の生活費が300万円なら、必要な資産はこう変わる
取り崩し率必要な資産目安
4%7,500万円米国前提の古典的な目安
3.5%約8,570万円全世界株の中間案
3%1億円全世界株でも安全圏に近い

※年金などの収入がある場合は、「生活費」ではなく「資産から出す不足分」で計算します。

④ 「定率4%」なら尽きない? ただし落とし穴も
尽きないのは”数学的に”だけ

②の定率型(毎年、その時点の資産の4%)は、資産がゼロにならない仕組みです。ただし、暴落で使える金額も一緒に減ります。

📉 例:4,000万円で、定率4%を始めた場合

最初の年:4,000万円×4% = 160万円

その後、資産が半分(−50%)になったら:2,000万円×4% = 80万円。生活費が一気に半分になります。

実際には、必要な生活費を下げられない人がほとんどです。そこで現実的なのは、生活費を「必需費」と「ゆとり費」に分け、必需費は暴落時も払えるよう現金で備える方法。取り崩しは最初の10年の暴落が最大の山場になるためです。

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🌿 SATUMANの本音:出口戦略で大事なのは、「正しい%を当てること」ではなく「外れたときの対応を決めておくこと」だと思います。取り崩し率を低めに見積もる、暴落中は支出を少し絞る、現金クッションを持つ。この3点セットがあれば、4%でも3%でも、慌てずにいられます。
⑤ 結局どうすればいい?
オルカン派の出口戦略・3つの基本
✅ 3つの基本

① 4%は「上限の目安」。全世界株なら、まず3〜3.5%で必要資産を計算してみる。

② 取り崩し額を柔軟に。暴落時にゆとり費を絞る、少し稼ぐ、年金の受給時期を見直すなど、動かせる部分を作っておく。

③ 最初の10年の暴落に備える。必需費の2〜3年分を現金で持つなど、「売らずに済む」仕組みを作る。

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また、「毎月いくら積み立てれば目標に届くか」は、理想の積立金額 計算ページで確かめられます。

📌 この記事のまとめ

事実 過去120年で、全世界株の4%定額は米国より失敗しやすい(60/40の例:米国4.4%、全世界22%)

理由 全世界が弱いのではなく、米国が歴史的に強かったから

対策 3〜3.5%で計算・柔軟に調整・最初の10年に備える

心構え 正しい%を当てるより、外れたときの対応を決めておく

数字に怯えすぎず、でも甘く見ない。それが出口戦略です🌱

※本記事は、一般的な情報提供およびSATUMAN個人の見解であり、特定の金融商品の売買を勧誘・推奨・保証するものではありません。記載の失敗確率は、過去データ(1900〜2019年)を用いた研究を紹介する記事の数値で、株式比率・取り崩し方法・通貨・期間などの条件により結果は変わります。過去の結果は将来を保証しません。「4%ルール」は米国の過去データにもとづく目安で、日本の物価・為替・税制・社会保険料を反映したものではありません。投資にはリスクがあり、元本は保証されません。年金・税制などの詳細は、公的機関や専門家(FP等)にご確認ください。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
参考:「The Sustainability of (Global) Withdrawal Strategies」(2021)を紹介する記事/W. Pfau「An International Perspective on Safe Withdrawal Rates」(2010)ほか。
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